金利上昇によるインフレリスクをヘッジするポートフォリオの作成

現在、私はなにか緊急で資金が必要になったときに備え50万を目標に臨時資金の積立を行っている。
しかし、普通預金だけに積み立てているとやはり、十分な運用益は得られない。
また、普通預金の利率では十分に金利上昇によるインフレリスクをヘッジするのは不可能である。
だからといって、緊急時の資金をファンドなどに投資して目減りさせる訳には行かない。
そこで事実上元本確保された三つの資産を使いポートフォリオを作成してみた。


臨時資金ポートフォリオ

  1. 普通預金普通預金=10万(2割)
  2. 定期預金=1ヶ月もの定期預金=20万(4割)
  3. 日本国債=個人向け国債(変動・10年)=20万(4割)


このポートフォリオの特徴は具体的には下記のようになる。


臨時資金ポートフォリオの特徴

  1. 流動性の確保
    1. 普通預金=即時
    2. 定期預金=即日
    3. 日本国債=4営業日(原則購入から一年は売却不可)
  2. 収益性の確保
    1. 普通預金=利率は低い
    2. 定期預金=利率は普通(ゼロ金利の影響で現在は低い)
    3. 日本国債=利率は高い
  3. 安全性の確保(金利上昇によるインフレリスクのヘッジ)
    1. 普通預金=毎日の金利の追従する
    2. 定期預金=満期の金利の追従する
    3. 日本国債=半年後との金利の追従する
  4. 安全性の確保(元本の保証)
    1. 普通預金=元本保証
    2. 定期預金=元本保証
    3. 日本国債=満期まで持つ場合は元本保証、中途解約でもほぼ元本保証


ここで、本当の意味で即時に必要となる資金はどれくらいかと考えた場合、10万もあれば十分で、その日のうちに必要となる資金もせいぜい30万までであろう。
これは、たとえば急な葬式であるとか、急な病気でもない限り緊急で必要な資金はほとんど無いということである。
したがって、即時に必要となる資金を普通預金に、当日中に必要となる資金は定期預金、ほかの保険としての資金は全て国債にというポートフォリオが適切であると考えた。


また、国債の高い利率の部分で普通預金の低い利率を補い、金利上昇に対しては利率が変動する資産を多用することでリスクヘッジを計っている。
ただし、定期預金に関しては期間が短いため利率が低いと言う問題があるためどれくらいの時間で現在の金利に追従したいかによって自分好みな選択をすると良いのではないだろうか?
また、現在は普通預金と定期預金の間の利率に差がない状態であるが、今後金利の上昇によって少しずつ差が出てくるものと思われる。
したがって、金利の上昇によって差が出てくるまでは普通預金においておくというのも一つの選択肢と言える。



ここで、現在の利率で普通預金のみの場合と、このポートフォリオの場合でどれだけ違いがでるか調べてみた。
預金の金利UFJの本日の利率を利用、国債は前回の利率を利用し、税金に関しては考慮しない。

  • 臨時資金ポートフォリオの特徴
    • 普通預金=10万×0.15%=150円
    • 定期預金=20万×0.15%=300円
    • 日本国債=20万×1.10%=2200円
    • トータル利率=0.53%
    • トータル利息=2650円


結果を見ると、差額は1900円と大きな違いが出ていることがわかる。
まあ、この金利の低い時代に元本保証で年間2500円以上も利息が付くのだから良しとしよう(笑


臨時資金の額をもっと大きくするなら20万対20万対残り全部という形に持っていくのが吉かと思う。
さすがに40以上の臨時予算を使う事ってそうはないだろうしね。


また、長期投資で流動性が不要、また元本保証が欲しいのなら普通に国債を選択するのが安全かつ、高金利なので一番良いかと思う。
数年間レベルの短期なら2年債って方法も有るので、そこら辺は投資期間と相談するのが吉かと。
それこそ半年とかのレベルで投資するなら素直に普通預金か定期預金オンリーが吉


まあ、このポートフォリオだと完全にリスクヘッジするのは無理だけど、普通預金に比べればましってこどで・・・

(注:ここで言う臨時資金とはあらかじめ予定可能な生活費、税金、旅行費用、交通費、保険料、教育資金などを除いたものである点に注意)
(注2:普段の生活費の中には1割程度の予備費を含んでおり、普段の細々とした臨時出費はそこから捻出する)