ISP三社のシステム統合話について考えてみる
ニフティ・ビッグローブ・IIJが提携 システム統合、値下げ狙う
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090511NTE2INK0210052009.html
・・・まあ、この記事だ
三社のシェアは単純合計で14.4%で3位となるなお、2位のソフトバンクのシェア14.9%
メールや課金、データ管理などの中核システムを統合。コストを削減して利用料金引き下げを目指すとのこと
IIJは2007年、松下電器産業系のISP事業hi-hoを買収しており、システム統合のノウハウをすでに持っていることから接続サービスやメールなどの部分を担当すると思われる。
また、IPv6対応に関してもかなり初期の段階から研究を重ねており、個人向けサービスでもすでにIPv6トンネリングサービス対応を展開するなどIPv6関連の対応はかなり進んでいると思われる。
このため、IPv6対応では立ち後れているニフティ、ビッグローブはこのシステム統合によりIIJのIPv6設備を利用することでIPv6対応にかかるコストを大きく削減できるものと思われる。
ビッグローブはアニメ動画の配信など有数のコンテンツ量を保有しており、データ管理などを担当するものと予想される。
また、ビッグローブはISP事業よりもコンテンツなどのサービス事業に比重を移しているものの国内シェア4位と他の二社に比べ多くのユーザ数をもっておりシステム統合によって大きな恩恵が期待できると思われる。
ニフティはココログやデイリーポータルZなどの優良なコンテンツを保有しており、 iREGiなどの電子決済サービスもつことから課金システムを担当すると思われる。
また、ニフティは2002年ごろのソニーとの買収交渉決裂より経営不安が囁かれておりシステム統合には大きな期待を持っているのではないかと考えられる。
でもって、この三社を見るとIIJはISP事業やシステム構築が得意、ビッグローブとニフティはコンテンツ事業が得意ということになりそう。
したがって今後の経営統合を視野に入れたシナリオを考えた場合、ISPなどのインフラ的な事業はIIJがメインでやって、コンテンツビジネスを中心にビッグローブとニフティが一つにまとまり、それらを持ち株会社が所有するといった形になるのがきれいにまとまる気がする。
あるいは、後者の二社のISP事業をhi-hoと同じようなスキームで本体から切り離しIIJにISP事業を集約し、株式交換でビッグローブとニフティがIIJの株主になるというのもありか?
なお、これらの考察は基本的に公開情報を元に考察で、特に特定の関係者からの情報を元にしているものではありません。
・・・と、某氏につっこまれそうなのでとりあえず言い添えておく
・・・もっと情報がほしいぞ〜〜